令和四年長月十一日(大安)
気が付くと長月も十日過ぎました。
長月には、季節に関する様々な事柄があります。
二日は、禾乃登(こくものみのる)穀物のみが大きくなり田が黄金色に輝く。
様々な穀物の実りの時期を意味します。
九日は白露(はくろ)露が降り、白く輝くように見える頃
今年は、少し涼しくなったかと思えば、またもや夏を思い出したかのような
暑さもあり実感がまだなかったのでは?
また、重陽の節句・菊の節句でもあります。中国より伝わり、「日本書紀」には天武天皇が
宴を開いたという記述が残っているほど歴史が深いです。
十日は、中秋の名月でした。
当社の鎮座する松江市寺町では21時過ぎから雲の間に月の姿を観ることが出来ました。
十八日は、玄鳥去(つばめさる)春に海を渡ってきたツバメたちが、暖かさを求めて南方へ帰っていく頃。
二十三日は、秋分の日。春分と同様に昼と夜の長さがほぼ同じになります。
秋のお彼岸として、お墓参りをなさる方も多いですね。
昔から言われているように、「暑さ寒さも彼岸まで」ですから、この頃には
秋をしっかりと感じられるのではないでしょうか?
二十四日は、雷乃収声(かみなりこえをおさむ)春から夏にかけて鳴り響いた雷が鳴らなくなってくる頃。
秋のお彼岸には「御萩」小豆の粒が萩の花に似ているので、秋は御萩。
ちなみに、牡丹の咲く頃が春のお彼岸なので、春は「ぼたもち」と呼びます。
地方によっては、こし餡と粒あんで分けているところもあるようです。
二十八日は蟄虫坏戸(ちっちゅうとをとざす)虫が土にもぐって穴をふさぐ頃。
長月が終わる頃には、あの暑かった夏が恋しくなるのかもしれませんね。
季節の移ろいの意味を知ると、過ごし方も気持ちの在り方も変わってきます。